自分でできる雨漏り対策を防水工事のプロが徹底解説

2021年05月26日

目次

【甘く見ると危険!】雨漏りが危険な理由をおさらい

ある日突然、天井からポタポタと水が…。「もしかしたら雨漏り?」と気付いて、あわてて自分で何とかしようと思っても、自分でできる雨漏り対策には限界があります。
どんなにがんばっても、応急処置程度にしかなりません。

しかし、雨漏りをそのままにして放置していると、徐々に大変な事態に発展してしまうので、くれぐれも注意しましょう。

雨漏りが引き起こす被害としては、まず水の侵入による建物の早期劣化が挙げられます。
木造住宅の内部に水が浸入すると、木材が水分を多く含むようになり、そこに「腐朽菌」という菌が発生して木材が腐り始めるのです。

また、木材が腐るとそこに白アリやゴキブリなどの害虫が発生し、カビも発生して悪臭を放つようになります。
このような原因によって建物に被害が及ぶと、建物の修繕費がかさみ、修繕回数も増えることになってしまいます。

【今すぐ実施!】自分でできる雨漏り対策リスト

1.バケツなどで雨水を受け止める

必要なもの
  • バケツ
  • ブルーシート
  • タオルや新聞紙など
  • 雑巾

では、雨漏りを発見したときに、今すぐ自分でできる雨漏り対策としては、何があるでしょうか?

まずは室内が水浸しにならないよう、バケツなどで雨水を受け止めます。
バケツがなかったときは、ゴミ箱や発泡スチロールの容器でも大丈夫です。

バケツを置いたからといって、雨漏りの直接的な解決にはなりませんが、少なくとも水が落ちる床や壁の腐敗を防ぐ効果はあるので、応急処置として必ず行いましょう。

バケツに落ちた水が跳ねて床が濡れるといけないので、その下にブルーシートを敷いておきます。
バケツの中にタオルや新聞紙などを入れておくと、水があまり跳ねません。
それでも飛び散ったときのために、雑巾は必ず用意しておく必要があります。

2.ブルーシートで屋根を覆う

必要なもの
  • ブルーシート
  • 土嚢(中身は砂がおすすめ)
  • ハシゴ

バケツの用意ができたら、次はブルーシートで屋根を覆い、シートが飛ばされないように土嚢で固定します。
どこから雨漏りしているのかを見つけるのは素人では無理なので、大き目のブルーシートで広範囲に屋根を覆いましょう。

屋根に上っての作業は非常に危険なので、必ず2人以上で行い、その他にも十分な安全対策をとることが大切です。

「雨漏りをすぐにでも止めたい」と思って、雨が降る中を屋根に上ろうとする人がいますが、これは危険なのでやめましょう。

必ず雨が上がるのを待ち、長袖長ズボンの服装で、裏がゴムのグリップの効いた靴をはいてハシゴを上ります。
万が一落下したときのために、ヘルメットも装着できれば万全です。

土嚢の作り方は簡単です。土嚢袋に砂を8割ほど積めて、口をしっかりと結びましょう。
土嚢に土を詰めると、水分を含んだときに泥水が流れ出す可能性があるため、土より目の粗い砂を入れるのがベストです。

「土嚢を自分で作っている時間がない」という人は、水を含むと膨らんで重くなる簡易土嚢も販売されているので、通販で取り寄せてもいいでしょう。
屋根をブルーシートで被うやり方は、自分でできる雨漏り対策としては、最も効果が高い方法です。

3.防水テープで雨漏りする箇所を塞ぐ

雨漏りの応急処置として、防水テープを使う方法もあります。
防水テープとは、屋根や外壁のひび割れなどを塞ぐための、防水加工されたテープのことです。

防水テープはブルーシートと違って、雨漏りしている箇所にピンポイントで貼るので、むやみやたらに貼り付けても効果がありません。
雨漏りする箇所が特定できている場合にのみ、おすすめです。

防水テープにはいろいろな種類があり、雨漏りの場合は粘着性の高いタイプがベストです。
まずは雨漏りの箇所を見つけ、その部分の汚れを落として乾燥させ、そこに防水テープを貼りましょう。

防水テープを貼った後に、雨漏りがしなくなれば、応急処置成功です。

4.排水口や雨樋の掃除

雨漏りの応急処置をするとともに、これ以上雨漏りしないように、住まいの掃除やお手入れをしておくことも大切です。

まず排水溝や雨樋にゴミや土などが溜まっていると、雨漏りの原因となるので、取り除いておきましょう。

排水溝や雨樋は、一見屋根の雨漏りとは関係ないように見えますが、実は大いに関係があります。
排水溝や雨樋に落ち葉などが溜まって、水の通り道が塞がってしまうと、雨水が正規のルートを通れずに別の場所に侵入してしまうのです。

「屋根から雨漏りしている」と思ったら、実は雨樋が詰まっていたというケースも、少なくありません。1シーズンに1回は、ベランダや屋根、排水溝など、あらゆる箇所のゴミや落ち葉、土などを掃除しておきましょう。

屋根の掃除を行うときは、危険が伴うため、先ほどのブルーシートと同じように注意が必要です。

やってはいけない雨漏り対策

1.自分で水をかけて調べる

雨漏り対策を行うにあたって、素人がやってはいけないことがあります。
たとえば雨漏り対策をした後に、自分で水をかけて調べるのはNGです。
確認したい気持ちはとてもわかるのですが、やめておいた方が賢明でしょう。

水をかけて雨漏りする箇所を調べるのは、「散水調査」と呼ばれ、実際にプロも行っています。
ただしこれは、その建物に適した水の量を適切な方法でかけて行うものなので、素人が真似できることではありません。

家を水浸しにして、かえって建物を劣化させてしまうこともあるので、やめた方がいいでしょう。

特に屋根は、上からの水を防ぐことを想定しているので、下からの水には弱い造りになっています。
もしホースで、下から屋根に向かって水をかけたりすると、雨漏りしていない箇所まで雨漏りしてしまうこともあるので、絶対にNGです。

2.釘を打つ

雨漏り対策のために釘を打って板を貼り付けるのは、昔の日本でよく見られた光景ですが、これも実はやってはいけない行為です。

なぜ釘を打ってはいけないかというと、住宅の釘は骨格となる柱などを貫通しないように調節して打たれているため、素人が釘を打つと、釘が骨格を貫通して穴を増やしてしまう可能性があるからです。

そうすると、雨漏り対策をしたつもりが、余計に雨漏りを悪化させてしまうこともあるので、やめておいた方がいいでしょう。

家を長持ちさせたい方は防水工事を検討しましょう

家を長持ちさせたいなら、応急処置だけで終わらせずに、防水工事を検討しましょう。防水工事とは、建物に雨水が侵入するのを防ぎ、生活用水などを他の場所に漏らさないために、防水加工を施す工事です。

防水工事のやり方としては、防水効果のある塗料を塗る方法や、防水シートを敷き詰める方法などがあります。

防水工事を行うことによって、住まいを雨漏りなどの被害から守り、家を長持ちさせることができます。

防水工事のメリット・デメリット

【メリット】問題の根本的な解決につながる

これまで説明してきた雨漏り対策は応急処置のレベルですが、防水工事を行えばしっかりと雨漏りを防ぐことができ、根本的な解決につながります。

逆に言うと、防水工事を行わず応急処置だけで済ませていると、次第に家の土台となる木材が腐り始め、壁のひび割れや白アリの発生などによって傷みがどんどん進んでいくでしょう。

病気を放置していると進行してしまうのと同じように、建物もきちんとしたメンテナンスを行わないと、快適に住み続けることができません。

どんな屋根でも、老朽化とともに、防水工事を行わなければならない時期は必ずやってきます。
雨漏りはその決定的なサインと考え、できるだけ早い時期に対処することをおすすめします。

【デメリット】費用がかかる

防水工事のデメリットとしては、最低でも数万円の費用がかかるため、家計に負担がかかる点です。

1回防水工事を行ったら終わりというわけではなく、10年ほど経過すると、また工事が必要になってくるので、そのためのお金を用意しておく必要もあるでしょう。

しかし、工事をせずに家が早く老朽化することを考えると、多少の出費がかかっても、防水工事を行った方がお得と言えます。

防水工事を依頼する業者の選び方

安すぎない業者を選ぶ

防水工事を依頼する依頼する際に、「少しでも安く済ませたい」というのは誰もが思うことですが、満足できる工事を行いたいなら、安すぎない業者を選ぶのが賢明です。

安い業者は下請けに作業を丸投げして、ろくな管理をしていない業者も少なくありません。
中にはわざと家の一部を壊し、「ここが壊れているから修理が必要だ」と言って、高額な工事を契約させるといった悪質なケースもあります。

インターネットで工事業者を検索し、一番安い業者が見つかっても、経営が成り立たないような値段には裏があることを覚えておきましょう。

保証期間を設けている業者を選ぶ

優良な工事業者を選ぶためには、保証期間を設けている業者を選ぶことも大切です。
一定の保証期間があると、その期間内に雨漏りが発生した場合は、無償で修理をしてもらえます。

つまり、その保証期間内に十分もつだけの、質の高い工事を行ってもらえるということです。
防水工事の保証期間は約5年~10年なので、できるだけ保証期間の長い工事業者を選ぶとよいでしょう。

下請けを使っていない業者を選ぶ

防水工事業者を探すときのもうひとつのポイントとして、下請けを使っていない業者を選ぶことも重要です。

工事業者の中には、下請けに作業を丸投げして管理をしていない業者もいるので、注意が必要です。
中には、下請けとの契約解除を理由に、保証期間内の再施工に応じないといった悪質なケースもあるので、くれぐれも気を付けましょう。

また、下請けを使っている場合は中間マージンが発生するので、同じ内容の工事や技術力でも割高になりやすく、そういう意味でもできるだけ直受けの工事会社を選ぶのが理想的です。

雨漏り対策は株式会社リンクにご相談ください

ご自宅の雨漏り対策について、ご紹介しました。自分でできる雨漏り対策は、応急処置程度なので、根本的な対策をするには業者の防水工事が必要です。

株式会社リンクは、国家資格である一級建築士・一級施工管理技士の有資格者が在籍し、防水工事の保証期間は10年と最長。下請けを使わないので、施工・管理ともに丁寧な対応を行うことができます。
雨漏りでお悩みの方は、株式会社リンクにお気軽にご連絡ください。

関連記事

記事一覧