後悔しない防水工事業者・外壁塗装業者の正しい選び方

2021年03月15日

目次

防水工事と外壁塗装の違いを知って正しい業者を選ぼう!

防水工事業者と外壁塗装業者の正しい選び方を知るためには、防水工事と外壁塗装の違いを知っておくことが必要です。

防水工事とは、屋上や屋根、ベランダ、手すりなど、建物のさまざま部分に対して防水層を塗ったり外壁に入ったひび割れを修復したりすることで雨水の浸入を防ぐことです。そのため、「外部からの水の侵入を防ぐ」という建物に対して重要な役割を持っています。

塗装工事とは、屋根や外壁、建物内部などを保護したり美観を保ったりすることです。そのため、塗装工事をしても雨漏りが防げるというわけではありません。

防水工事と外壁塗装の詳細は別コラムもご覧ください。

雨漏りなどの防水工事はどこに依頼すればいいの?業者の選び方

建物に雨漏りなどが見つかったときには防水工事を業者に依頼することになります。防水工事を依頼できる業者は以下の4タイプに分類されます。

  • 大手のハウスメーカー
  • リフォーム業者
  • 工務店の外壁塗装業者
    ※前述したとおり、外壁塗装と防水工事は異なりますが、外壁塗装業者はベランダなどの防水工事も兼務して行うことができます。
  • 防水工事専門業者

上記のどの業者に依頼したとしても、それぞれにメリット・デメリットがあります。ただ、防水工事を専門としている「防水工事専門業者」に依頼したほうがより確実な仕上がりを期待できます。

メリット・デメリット一覧

業者の種類 メリット デメリット
大手ハウスメーカー 建物の新築工事を行うハウスメーカーでは建物の管理も行っており、建物の工事をした後も定期的に建物の診断を行い、防水工事を含めた設備の保守も行います。 自社で施工をした建物であれば全体を管理してくれますが、防水工事の金額は割高になりがちです。
リフォーム業者 常日頃、建物内のリフォームを行っていますので、外部以外の室内の水回りなど、内部の防水工事まで対応できます。そのため、リーズナブルな料金で依頼することができます。 国土交通省がまとめたデータによると、リフォーム工事に関わるトラブルで専門家に相談した件数は年間899件(2015年度)にも上っています。あくまでリフォームに特化したデータではありますが、安心という観点から見ると、防水の専門業者に依頼したほうが良さそうです。
外壁塗装を行う地域工務店 塗装工事と工程が似ている塗膜系のウレタン防水は対応が可能な工務店も多く存在します。料金的にも、大手ハウスメーカーと比べるとリーズナブルになります。 防水工事をメイン業務とはしていませんので、見積書をよくチェックして見る必要があります。
防水工事専門業者 専門業者なので、屋上や屋根、ベランダ、手すりなど、外部の防水工事はもちろん、水回り関連など内部の防水工事まで、トータルに防水工事を行うことができます。また、防水工事を専門に行っていますので、防水に対する高い技術や知識を持っています。 塗装工事や内装リフォームなど、他の工事を一緒に行う場合は、別の業者も一緒に手配する必要があります。

どの業者に依頼しても、それぞれでメリット・デメリットはありますが、安心感を優先したいという場合には専門業者を選ぶのがベストだと言えるでしょう。

建物の外壁塗装はどこに依頼すればいいの?業者の選び方

建物の外壁を塗り替えたいと考えたとき、外壁塗装業者に依頼することになります。外壁塗装を依頼できる業者は以下の4タイプに分類されます。

  • 大手のハウスメーカー
  • リフォーム業者
  • 地域の工務店
  • 外壁塗装専門業者

メリット・デメリット一覧

業者の種類 メリット デメリット
大手ハウスメーカー 建物の新築工事を行うハウスメーカーでは建物の管理も行っており、建物の工事をした後も定期的に建物の診断を行い、外壁塗装を含めた設備の保守も行います 自社で施工をした建物であれば全体を管理してくれますが、防水工事同様、外壁塗装の金額は割高になりがちです。
リフォーム業者 内装をリフォームするのと一緒に、外壁も塗装できるといったメリットがあります。そのため、リーズナブルな料金で依頼することができます。 国土交通省がまとめたデータによると、リフォーム工事に関わるトラブルで専門家に相談した件数は年間899件(2015年度)にも上っています。あくまでリフォームに特化したデータではありますが、安心という観点から見ると、外壁塗装の専門業者に依頼したほうが良さそうです。
外壁塗装を行う地域工務店 大手ハウスメーカーと比べて料金面ではリーズナブルとなります。また、工務店の外壁塗装業者は地元密着型で営業していることが多いので、地域に合った塗装をしてくれるというメリットもあります。 塗装の技術が工務店により異なる場合があります。
外壁塗装専門業者 専門業者なので、外壁の塗装はもちろん、屋上や屋根、ベランダ、手すりなど、トータルに外壁塗装を行えます。また、外壁塗装を専門に行っていますので、高い塗装技術や知識を持っています。 防水や内装リフォームなど、他の工事を一緒に行う場合は、別の業者も一緒に手配する必要があります。

どの業者に依頼しても、それぞれでメリット・デメリットはありますが、安心感を優先したいという場合には防水工事と同じく専門業者を選ぶのがベストだと言えるでしょう。

“信頼できる”専門業者の選び方

防水工事や外壁塗装を行う場合、専門業者に依頼したほうが安心できると理解できたと思います。ただ、いざ防水工事や外壁塗装を依頼するとなったとき、どんな専門業者にお願いすればいいのか迷うかもしれません。そこで、“信頼できる”専門業者の選び方をまとめてみました。

国土交通省がまとめたデータによると、トラブルが寄せられた内容としては、戸建住宅では「外壁のはがれ」「雨漏り」「性能不足」の順番、共同住宅では、「変形」「はがれ」「作動不良」の順番で多く挙がっています。このトラブルはあくまでリフォームを依頼し改修をしてからに特化したデータとなっていますが、建物外部の防水工事や外壁塗装にも当てはまる内容だと言えます。

建物外部の防水工事や外壁塗装を依頼する先は、一般的に地域の工務店に依頼することが多い中で、リフォーム業者はトラブルが多く発生していることには注意したいものです。“信頼できる”業者を選ぶためには、見積り料金の視点からだけでは選ばないようにしましょう。

お問い合せ前に見ておきたい、“信頼できる”業者のポイント

“信頼できる”業者を選ぶためには、お問い合わせをする前の情報収集も大事です。たいていの業者ならホームページがありますので、その業者の施工実績や業者が持っている資格情報などを調べておきましょう

施工実績についてはどんな建物への施工実績があるのかチェックします。大規模な工事を依頼する場合には、同様の大規模施工実績があるかどうかチェックしていきます。

資格実績についてですが、資格がなくとも防水工事や外壁塗装を行うことはできます。ただし、資格がないと防水工事や外壁塗装ができない場所もあります。また、「資格を持っている=高い技術や知識がある」ということにもつながります。防水工事や外壁塗装を選ぶ際には、資格の有無が最低基準となるでしょう。

防水工事を依頼する際には、以下のような資格を持っているかどうか確かめましょう。

  • 防水施工技能士
  • 雨漏り診断士
  • 外装劣化診断士
  • 足場の組立て等作業主任者

外壁塗装を依頼する際には、以下のような資格を持っているかどうか確かめましょう。

  • 塗装技能士
  • 外装劣化診断士
  • 雨漏り診断士
  • 足場の組立て等作業主任者
  • 戸建住宅劣化診断士

上記のいずれも持っていない業者に関しては、やはり問い合わせ時の対応や見積書なども注意してみる必要があります。

お問い合わせ後に見ておきたい、“信頼できる”業者のポイント

お問い合わせ後には、その業者に問い合わせした際の印象やアフタフォロー体制は充実しているかどうかをよく確認しておきしましょう。また、見積り金額が妥当かどうかについても判断をします。見積金額の判断方法の詳細は別コラムを見ていただきたいのですが、見積書に詳細が明記されているかどうかは絶対に確認しておくようにします。

見積書に「一式」という文言と金額だけしか記載してこない業者も存在します。防水工事や外壁塗装は、建物ごとに工事内容や使用する材料が異なります。そのために「一式」という記載ではなく、使用する材料などを細かく記載した明細が書かれていて、施工の内容についても細かく説明してくれる業者を選ぶようにしましょう。

業者選びができているか確認するには?

業者に見積もりを依頼する場合には1社だけでなく、複数の業者に対して「相見積もり」を取る事も必要です。そうしないと、見積もりとして提示された金額が相場より高い見積もりなのかどうかがわかりません。

金額面だけであれば「相見積もり」で比較していくことができますが、安ければいいわけでは決してない、また金額だけでは業者や施工内容の信頼性は確かめられません。前述したポイントをチェックするほか、「住宅リフォーム・紛争処理支援センター」という住宅専門の相談窓口へ電話相談することも一つの手です。

住宅リフォーム・紛争処理支援センター

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