防水工事の必要性とは?種類、耐用年数、費用から疑問まで解説

2021年04月30日

目次

防水工事とは

建物の屋根や屋上、バルコニー、ベランダなどから雨漏りを防ぐための工事は防水工事と呼んでいます。建物に雨漏りなどで水分が侵入すると、木造建築の建物では柱や梁が腐食します。鉄骨の建物であっても、骨組みにサビが発生して、強度が弱くなります。

木造、鉄骨に関わらず、建物に浸入した雨水は壁や天井などにシミができたりするなどで劣化し美観も損なわれます。また、建物内部に水分が侵入することによりカビも発生するようになりますので、アレルギーやぜん息などを引き起こす原因にもなります。

このようなことが発生しないよう、建物の屋根や屋上、バルコニー、ベランダなどは定期的なメンテナンスを行うようにしましょう。もし、雨漏りや漏水がはじまってきてしまったら、早急な防水工事が必要になります。

防水工事の種類別、耐用年数と費用

防水工事は大きく分けて5種類の工法があります。

ウレタン防水 液体の塗料を塗装しますので、形状が特殊な屋根にも用いることができるほか、継ぎ目のない防水層を形成できる特徴を持っています。塗膜自体は比較的柔らかく何度も塗り替えができるため、定期的にメンテナンスを行うことができます。
平均的な耐用年数は約10年~約12年です。
FRP防水 Fiberglass Reinforced Plastics(FRP/繊維強化プラスチック)を用いた施工方法です。FRPはガラス繊維など無機質の素材で補強されたプラスチックであるため、軽くて強いという特徴を持っています。塗料が固まるのは比較的早いのですが、液状の樹脂をガラスマットに塗る工程のため、仕上がりまでの期間は必要です。
平均的な耐用年数は約8年~約10年です。
シート防水
(塩ビシート防水・ゴムシート防水)
シート状の材料を用いて防水層を作る施工方法です。シート防水には、オゾンや紫外線に強く日差しなどに長くさらされても耐えられる材質を使う「塩ビシート防水」と、伸縮性には優れているけれどもシート自体が薄く下地の影響を受けやすい「ゴムシート防水」があります。
平均的な耐用年数は約10年~約15年です。
シーリング防水 建物の外壁ボードのつなぎ目や外壁とサッシの隙間をシーリング材で埋める施工方法です。シーリングは劣化しやすいため、その役割を果たし続けるために定期的なメンテナンスが必要です。
平均的な耐用年数は約5年~約10年です。
アスファルト防水 合成繊維不綿布にアスファルトを染み込ませ、コーティングしたシート状のルーフィングを周囲に用いた施工方法です。主に溶融窯で高温に熱したアスファルトを用いてルーフィングを密着させていく「熱工法」と、アスファルトルーフィングの表面をあぶり溶かしながら張り付けていく「トーチ工法」があります。
平均的な耐用年数は約15年~25年です。

以下のサイトに防水工事の内容をまとめてます。
詳しく知りたい方は「工事内容」をご覧ください。

防水工事が必要な場所はどこ?

防水工事が必要となるのは、屋根や屋上、バルコニー、ベランダとなります。それぞれチェックしておきたいポイントがあります。

屋根は形がポイント

戸建て住宅で多く見られる切妻屋根は勾配があるため、雨水をスムーズに排水できます。そこで切妻屋根の場合、防水工事というよりも、雨水が家屋内部へ入らないような処理がされているかどうかが大切です。

切妻屋根

陸屋根

ただし、太陽光発電のために屋根にパネルを設置している場合には注意が必要です。太陽光発電設置業者が屋根の専門知識を持っていないこともあります。そこで、太陽光パネルを設置する際に屋根を壊していたり、太陽光パネルの固定の仕方がずさんだったりしてトラブルを招くこともあります。切妻屋根なのに雨漏りがある場合には、太陽光まわりをチェックしてみましょう。

平らな屋根であり屋上にもなる「陸屋根」の場合は、排水性が低く水が溜まりやすくなっています。雨漏りなどが起きる可能性も大きいため、定期的なメンテナンスや防水工事が必要になります。

壁やベランダも要チェック

バルコニーやベランダは、面積が広ければ広いほど雨漏りなどの可能性が高くなりますので、防水工事が必要です。バルコニーやベランダ内部に溜まった雨水がうまく排出できないと、それが建物内に侵入して屋根でなくても雨漏りが起こるわけです。

また、屋根の防水には問題なくても外壁にひび割れなどがあれば、そこから雨水が建物内に浸入してくる場合もあります。その場合には、外壁の防水工事が必要になります。

そのほか、屋根やバルコニー、ベランダに問題がなくても、壁や床下にある水道管から漏水している場合もあります。雨漏りだと勘違いすることもありますので、漏水を疑うときにはまず水道業者に調べてもらいましょう

防水工事のギモンを解決

防水工事に関する基本的なギモンにお答えします。

見積もりの際は費用が発生しますか?

見積もりだけでなく、現地調査までは無料で対応することが多くなっています。

見積もり後に追加費用が発生することはありますか?

基本的に追加費用は発生しません。見積もり後に工事内容の増加などで追加費用が必要なときには、事前に相談の上、協議することになります。

雨天時に作業しますか?

少量の雨天時であれば作業はしますが、降雨量の激しさによっては作業中断の可能性もあります。ただし施工方法によっては作業続行が可能なこともありますので、防水工事を依頼した業者に確認してください。

施工に適した時期や季節はありますか?

年間を通じて施工は可能なのでとくにありません。ただ、夏は猛暑や台風、冬は降雪といった施工をするために悪条件が発生する可能性もありますので、春や秋など気候が安定している季節に施工したほうが工期遅れの心配がありません。

工期はどのくらいですか?

10㎡のベランダなら2日程度~3日程度で、100㎡の屋上なら下地処理を別にして4日程度~6日程度です。ただ、天候や気温、下地の条件によって異なります。

色がイメージと異なっていたのですが塗り替えは可能ですか?

施工後の色が自分が抱いていたイメージと異なっていても、やり直しはできません。防水工事を行う前に色見本で確認を取りますので、その色見本で判断してください。

防水工事の塗料で火災が起こる危険はありませんか?

塗装工事中は火気厳禁としているほか、溶剤の保管は業者が責任を持って行ないます。危険はありません。

保管している材料は防犯上の問題はありませんか?

危険物指定されている溶剤やシンナーなどの材料は、業者が責任をもって管理します。心配はいりません。

アフターフォロー

防水工事には「防水工事保証制度」が設けられています。この制度では、新築物件、改修工事、リフォーム工事に関わらず、建物の防水工事をしたときには、元請け会社、防水工事施工会社、防水層材料メーカーの3社がその防水工事を保証するようになっています。

最長で25年保証の制度

一般的に、防水工事の保証期間は最長で10年です。「防水工事保証制度」では、施工した防水工事や雨漏り修理の施工範囲に原因があり雨漏りしたときには、その防水層の補修を無料で行っています。メーカー保証の場合、材料の品質によって3~5年しか付かないこともあります。
このような場合でも、株式会社リンクでは10年保証の防水工事を施工しています。

防水工事の悩みごとやご質問は、お気軽に「株式会社リンク」まで、ご連絡ください。

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